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ホラー書評「サンマイ崩れ」感想

こんにちは!
聖夜を目前にしてホラー小説を読むのも乙なもの。
シマユーです。

本読んでたら投稿時間遅れてしまいました。
休みの日はやっぱり気が抜けてしまいますね。

今日は夏から積ん読してた「サンマイ崩れ」を読了したので感想です。

あらすじ

当時、生きてるか死んでいつのかわからないようなぼくの目を覚ましてくれたのが他人の死だったことは、言いづらいが本当のことだ。それも大勢の人の死がきっかけだった。それで、ぼくは救われた。
本文より引用

「うつ」による精神失調から精神科に3度目の入院中である主人公。
ある日、特筆するほどでもないような台風のニュースを見ていると、そう遠くない集落が台風の被害により半壊状態であることを知る。
なぜかわからないが奇妙に惹かれるものを感じた主人公は病院を抜け出し一人集落へと向かうのであった。

この本について

作者は「吉岡 暁」という方。聞いたことない...
kindleで「サンマイ崩れ」しか出版されてないようですね。

今回読んだ「サンマイ崩れ」ですが短編になっており、中編「ウスサマ明王」との二本立てになっています。
どちらも読んだ感じぞくっとするような心霊系のホラーではなかったかな。

というか「サンマイ崩れ」と「ウスサマ明王」で全然作品の方向性が違いました。
なんでこの作品で二本立てにしたんや。
どっちもそこそこ面白かったけどね。

「サンマイ崩れ」は第13回日本ホラー小説大賞短編賞とやらを受賞した作品らしいですが、たしかにミステリっぽいオチな感じがしなくも..ないのかな?
ちょっと展開的に強引な気もしましたが。
主人公の述懐ありきでそういうラストになるのか?
みたいな。

個人的には「ウスサマ明王」の方が好きでした。
明治から発症した呪いが現代でなお生き続け猛威を振るう。
というかその呪いと戦うための特殊部隊がいたり人の過去を読める尼僧がいたり、割とトンデモな展開でした笑

最後展開とか割とコテコテのバトル展開だったというか。
あれ、ホラー小説買ったよな?

おわりに

ホラーとSFって紙一重なとこあるからね。
コーヒーだと思って飲んだらコーラだったみたいな違和感ありますが熱い展開のおかげで読後感は悪くないです(謎)。

民俗学系のホラーを読みたくて「サンマイ崩れ」を購入しましたが完全に「ウスサマ明王」に持ってかれた感あります。
もしこの本を買ってみて「ウスサマ明王」に惹かれるものがあるなら小林泰三さんの作品とか結構合うかもしれませんよ。
10倍くらいパンチが強いですが。

以上!

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