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クリムゾンの迷宮を読み直した。サバイバル小説は燃えるぜ。

こんにちは!
シマユーです。

昨日は連休中にオススメのシリーズ小説をまとめてみようということで、kidleの購入リストをゴソゴソ漁っていました。
連休中に消化できてそこそこボリュームがある小説を紹介できたと思っています。

www.toradescantia.com

kindleだと本棚をひっくり返さなくても自分が今までに読んだ作品を簡単に振り返ることができるので便利ですね。
もう紙媒体には戻れないぜ!
まあ買うのが楽すぎて乱読気味になってるのは反省ですが。

同じ作家さんの小説で頑張って集めてるなと自分で思ったのが貴志祐介の作品です。
ホラーよりのミステリ・SF作品を多く出している方です。

ぼくは小説を読むのに結構エネルギーを消化してしまうタイプなので、あまり同じ作品を何度も読み返したりすることはありません。
しかしそんなぼくにも年に数度は読み返したくなる作品があって、それが貴志祐介著作の「クリムゾンの迷宮」です。

あらすじ

数日前に不況のあおりで証券会社をクビになったサラリーマン、藤木芳彦は目をさますとまるで見覚えのない世界にいることに気がついた。
一面鮮やかな真紅色に染まった異様な世界。
そこに集められた人物とともに生き残りをかけたサバイバルが幕をあける。

紹介

「クリムゾンの迷宮」は1999年に発表された作品です。
もう15年以上も昔の作品ながらかなりの完成度を誇る小説だと思います。

一般人が命をかけたゲームに強制的に参加させられるという今では珍しくもないようなストーリーではありますが、主人公が生き残るために工夫して戦うということに主眼をおいており、非現実的な設定ながらも謎の組織の存在や舞台設定の粗がそこまで気になりません。
シリーズものも楽しいけれど一巻できっちり完結している小説も美しいものですね!

1999年の作品だけあって今読むと登場する人物像やアイテムに若干の古臭さは感じますがそこは気にしたら負けということで笑

集められた主人公含む一般人に殺し合いをさせるための黒幕の罠がなかなか残酷でいい感じです。
サバイバルの知識をもたない藤木芳彦を戦わせるためのお膳立てに対してもそれなりに理由がつけられるのでご都合主義な感じもそんなにしないのもいいところです。

なによりサバイバルに一番重要な「食事」もしっかり書かれているのが素晴らしいです。
サバイバル小説を読む時に一番わくわくするところって、主人公が過酷な状況の中で食にありつけたところだと思います。
これで戦う準備がととのったぜ...!
みたいな笑
やっと地に足がついて反撃の時間だ...!!
って感じがすごい燃えます。

おわりに

つまらないサラリーマン生活してるとたまに極限状況に身を置いてみたいなって思うことがあります。
会社員の疲れって体力的にというよりは、将来の不安だったり仕事への責任だったりの精神的な疲れが大部分を占めている感じがするのでスポーツを全力でやった後みたいな爽快感がないんですよね笑

クリムゾンの迷宮の主人公である藤木芳彦も過酷な状況に順応していくうちにサラリーマン時代には得られなかった生命の実感を取り戻していってます。
失業して嫁に逃げられるという結構悲惨なおっさん設定ですが、自分を生かすために大自然と戦うことで若さを取り戻していくところには羨ましさを感じます。

現実の社会は快適さを求めて個人の負担を分散する代わりに社会の歯車となることを求めます。
文明社会を捨て、食べて眠ることだけを追求する生活に飛び込んだらそれはそれで幸せなんじゃないだろうか。

そんな妄想が掻き立てられる一冊でした。
以上!

クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)

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